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その昔、銭湯と言えば庶民の憩いの場、社交場だった。情報交換・近況報告を語り合ったものだ。戦後150:件以上あった銭湯も、現在函館市内で30数件を残すのみとなっているが、今なお昔ながらの形態を守りながら営業を続けている銭湯も残っている。さて、懐かしい世界に足を踏み入れてみよう。
さて、番台でお金を払おう。雰囲気は昔のまま。シャンプー・リンス・カミソリなどの販売形態も懐かしい。そういえば、お金を払う瞬間、ちょっと女湯が見えるのを心待ちにしたものだ。
なんと、昭和26年の料金表だ。当時は14円。大人料金の定義、「新制中学入学者以上」という表記がすごい。良く見ると、「婦人洗髪」が別料金になっている。美容室で、シャンプーが別料金と言われるのに似てるな。
さて、服を脱ごう。おっ、あるある。やっぱり脱衣カゴはこれでなくてはいけない。どこの銭湯でも必ずある逸品だ。カゴに服を入れてバスタオルをかける。これであなたも銭湯通だ。
大黒湯
函館市弁天町14-8
0138-23-5414
営業時間 15:00〜22:00
定休日 月曜日
籐のカゴと同じく、定番は「ケロリン」のプリントおけ。何十年も広告を出し続けているのはすごい。おけを使って、湯船に入る前に体をきれいにするのは、銭湯のルール。
なんと、昭和28年当時のおけ。ヒバの木に真鍮のタガが掛かっている。
創業明治40年の老舗銭湯。今年で96年目。1ケ月以上かかって染み出す「函館山地下水」の湯は、鉄分を含んでおり、体が芯から温まる。
さっそく湯船に入ってみよう。大抵、湯船は二つある。熱い方とぬるい方。江戸っ子ではない僕は、ぬるいほうから入ることにする。子供の頃、熱い方に水を足して、よく近所のおじさんに怒られたものだ。ただし、ぬるい方は、子供達のプールと化する事が多いが…
函館では、3件しか掲げることが出来なかった看板。
「大きなノッポの古時計…」という感じ
僕は昔からフロ上がりには、ビンのフルーツ牛乳と決めていたのだが、子供のころ「フルーツ派とコーヒー牛乳派」に別れて議論したものだが、大人になった今は、たまにはコーヒーもいいと思う。「ポカリ」や「コーラ」が入っている所に現代風を感じる。
フロから上がったら、体重を計ってみよう。この緑の体重計もすっかり定番だ。昔は、良く目盛りがズレていたものだが、今はそんな事はない。ん?ちょっと太ったか…やはり日頃の不摂生が祟ったか…
腰にタオルを巻いたまま脱衣所をうろついて、ふと気が付いた。映画のポスターがない!銭湯全盛期、各劇場もこぞって銭湯にポスターを貼ったものだが、映画館の衰退と共に、貼られるポスターもなくなってしまったという。近代テアトルや日活のエッチなポスターに心ときめかせた幼少時代が懐かしい。
通称「おかま」と呼ばれた女性用のヘアドライヤー。昔、母親が使っていたものだ。当時は、気軽に女湯に入れたものだが、大人になると色々と制約があるものだ。
「こら!ぬるくするな!」
やはりフルーツか…
番台の向こうはパラダイス
映画のポスターが無い!
最後に…
やはり、銭湯を出た後のサッパリ感はたまらない。最近、忙しさに明け暮れて心のゆとりを無くしていたが、たまにはすべてを忘れて銭湯に行ってみるのも、非常にオススメだ。忘れかけていた懐かしい思い出が、よみがえるはず。
おっと、労働意欲も流しちまった…
これであなたも「大黒湯通」!
現在は2代目の野村昭吾さんが守る大黒湯。大正、昭和と時代を駆け抜け、間もなく100年になる。
昭和29年の「洞爺丸台風」で倒れた煙突。再生には、なんと土管を使用。逆さまにつなげたアイデアで、雨水の浸入を防いだため50年近く風雨に耐えている。
大黒湯には、こう行こう
市電「大町電停」を過ぎて2本目を山側に左折
なんと!籐のカゴが
記念にもらえる!
20個限定だが、入浴のお客さんに、お馴染み籐のカゴを記念にくれるそうだ。なくなり次第終了なので、早い者勝ちだ。
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